重要なお知らせ
現在第2、4、5週の火曜日の外来は予約の方のみ受け付けております。初診の方は月、水~土曜日および、第1、3週火曜日の受診をお願い致します。
診療内容・専門分野
循環器内科とは、心臓と血管の疾患をみる診療科です。代表的な疾患は、心筋梗塞、狭心症などの虚血性心疾患、心不全、不整脈、弁膜症、動静脈疾患などです。
心疾患が単独で存在することは稀です。糖尿病や腎臓病が合併していたり、また、眼疾患や皮膚疾患をもともともっていることもあります。当院は、大学附属病院であり、すべての診療科の専門医にコンサルテーションを行うことができます。患者さんを、循環器内科だけでなく、他の診療科と連携して診療しています。
特色
- 循環器疾患は疾患の特殊性から、早急な治療が必要な場合が多く、早期診断、早期治療を基本理念としています。
- 循環器内科の病床数は34 床(CCU 5床、一般病棟29床)で、3次救急対応の重症心疾患治療体制が整っています。血管撮影室、循環器病棟、CCU、ICU、手術室は同じ3階フロアで近接しており、移動・連携が円滑です。
- 心臓外科、血管外科がありますので、冠動脈インターベンションに固執することなく、手術必要症例に対しては速やかに対応することができます。毎週水曜日に心臓外科、血管外科、臨床工学部とハートチームカンファレンスを行っています。
- 経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)を開始するにあたり、循環器内科、心臓外科、血管外科、麻酔部、集中治療部(ICU)、臨床工学部、放射線部、リハビリテーション科、看護部、事務部でTAVIチームを結成してTAVIカンファレンスを行っています。
- 東葛北部地区唯一の大学附属病院として、29の診療科を備えており、心疾患以外の合併疾患にもそれぞれの専門科と連携して、集学的治療を行っています。
- 柏市のみならず、松戸市、野田市、流山市、我孫子市、取手市などの地域の病院や診療所の医師と定期的に医療連携の会や勉強会を開催して、患者さんを中心とした医療連携体制をとっています。病院内に患者支援・医療連携センターを開設しており、他の医療機関からの紹介はWebやFaxによる予約を行っています。
- スタッフのメンタルヘルス向上についても取り組んでいます。
- 中央診療部門CCUのページもご参照下さい。
スタッフ紹介
小武海 公明
診療部長 |
1990年 東京慈恵会医科大学卒 博士(医学)
東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科教授(特任)
日本内科学会認定医・総合内科専門医・指導医
日本循環器学会専門医・関東甲信越支部評議員
厚労省認定臨床研修指導医
日本医師会認定産業医
メンタルヘルスマネジメント検定Ⅰ・Ⅱ種合格
厚労省長時間労働医師への面接指導の実施に係る講習修了
専門分野:心不全
研究業績:https://researchmap.jp/kkomukai |
木下 浩司 診療医員 |
2008年 東京慈恵会医科大学卒 博士(医学)
東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科 助教
日本内科学会認定医・総合内科専門医・指導医
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)専門医
厚労省認定臨床研修指導医
専門分野:虚血性心疾患
|
木村 悠
診療医員 |
2008年 東京慈恵会医科大学卒 博士(医学)
東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科 講師
日本内科学会認定医・総合内科専門医・指導医
日本循環器学会専門医
専門分野:心不全・虚血性心疾患
研究業績:https://researchmap.jp/h.kimura |
福島 啓介
診療医員 |
2013年 東京慈恵会医科大学卒
東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科 助教
日本内科学会認定医
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)認定医
日本周術期経食道心エコー認定委員会(JB-POT)資格
厚労省認定臨床研修指導医
専門分野:心臓弁膜症、TAVI、虚血性心疾患 |
新島 旭
診療医員 |
2016年 東京慈恵会医科大学卒
東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科 助教
日本専門医機構認定内科専門医(新制度)
日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)認定医
日本周術期経食道心エコー認定委員会(JB-POT)資格 |
中山 稜
准診療医員 |
2018年 金沢大学医学部卒
東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科 助教
日本専門医機構認定内科専門医(新制度) |
渡邉 政人
准診療医員 |
2018年 東京慈恵会医科大学卒
東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科 助教 |
齋藤 惠理子
准診療医員 |
2018年 福島県立医科大学卒
東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科 助教 |
山﨑 吉人
准診療医員 |
2019年 信州大学医学部卒
東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科 助教 |
加えて循環器内科レジデント,内科レジデント,研修医若干名
診療情報
学会および資格(常勤医のみ)
学会名及び資格名 |
人数 |
日本循環器学会専門医 |
4名 |
日本内科学会認定医(旧制度) |
4名 |
日本専門医機構認定内科専門医(新制度) |
2名 |
日本内科学会総合内科専門医 |
3名 |
日本内科学会指導医 |
3名 |
日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)専門医 |
1名 |
日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)認定医 |
3名 |
日本周術期経食道心エコー認定委員会(JB-POT)資格 |
3名 |
厚労省臨床研修指導医 |
3名 |
施設認定
千葉県指定救命救急センター指定施設 |
日本内科学会指定研修施設 |
日本循環器学会指定研修施設 |
日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)指定研修施設 |
ロータブレーター治療認定施設 |
IVL(衝撃波血管内砕石術)システム施設 |
植込型除細動器(ICD)、両心室ペースメーカー(CRT)、両室ペーシング機能付き植込型除細動器(CRT-D)植込み認定施設 |
補助人工心臓治療関連学会協議会インペラ部会認定インペラ実施施設 |
経カテーテル的心臓弁治療関連学会協議会認定経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)実施施設 |
診療成績
外来・入院患者数 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
新規入院患者数 |
1,069人 |
742人 |
779人 |
918人 |
869人 |
死亡患者数* |
41人 |
37人 |
35人 |
47人 |
49人 |
外来患者数(初診) |
1,371人 |
1,088人 |
1,135人 |
1,269人 |
1,173人 |
外来患者数(再診) |
14,087人 |
12,397人 |
13,277人 |
13,547人 |
13,041人 |
救急患者数 |
540人 |
425人 |
455人 |
487人 |
425人 |
救急搬送患者数 |
431人 |
337人 |
368人 |
328人 |
359人 |
紹介患者数 |
585人 |
462人 |
451人 |
521人 |
536人 |
Fax予約患者数 |
387人 |
324人 |
328人 |
330人 |
316人 |
*死亡数は、院外心停止で搬送された方も含みます。
手術・検査名 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
心臓カテーテル検査 |
906件 |
639件 |
647件 |
701件 |
681件 |
冠動脈インターベンション |
340件 |
252件 |
274件 |
313件 |
278件 |
(緊急症例) |
(153件) |
(109件) |
(138件) |
(148件) |
(134件) |
アセチルコリン負荷試験 |
6件 |
8件 |
2件 |
5件 |
2件 |
TAVI(2024年1月開始) |
|
|
|
|
4件 |
カテーテルアブレーション |
18件 |
11件 |
2件 |
68件 |
26件 |
(AFに対するアブレーション) |
|
|
|
(42件) |
(19件) |
ペースメーカー植込み術*,** |
59件 |
39件 |
46件 |
55件 |
64件 |
(リードレスペースメーカー) |
|
|
|
|
(10件) |
ICD植込み術** |
6件 |
4件 |
6件 |
10件 |
9件 |
S-ICD植込み術 |
5件 |
4件 |
1件 |
0件 |
0件 |
CRT-P/D植込み術** |
5件 |
5件 |
10件 |
3件 |
6件 |
植込み型心電計植込み術 |
2件 |
9件 |
5件 |
13件 |
8件 |
S-ICD, 皮下植込み型除細動器
*データは循環器内科施行分の件数。心臓外科においても施行しております。
**ペースメーカー,ICD,CRT-P/Dは新規植え込み術,交換術の合計数です。
末梢動脈インターベンションは血管外科で施行しております。
検査名(1月~12月集計) |
2019年 |
2020年 |
2021年 |
2022年 |
2023年 |
経胸壁心臓超音波(外来)* |
4,730件 |
4,480件 |
4,663件 |
4,758件 |
4,854件 |
経食道心臓超音波(外来・病棟)** |
43件 |
70件 |
56件 |
170件 |
132件 |
24時間心電図 |
1,134件 |
932件 |
947件 |
887件 |
952件 |
冠動脈CT |
433件 |
322件 |
343件 |
329件 |
404件 |
負荷心筋シンチグラフィ |
239件 |
221件 |
323件 |
285件 |
258件 |
心臓MRI |
64件 |
49件 |
54件 |
60件 |
66件 |
* 病棟、術中施行分は除いております。
** 手術中施行分は除いております。
トピック
- 2024年10月 山本医師が本院に異動になり,木村医師が本院から柏病院に異動になりました.引き続きよろしくお願い致します。
- 2024年1月 経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)を開始しました。
- 2023年1月 弁膜症外来を開設致しました。毎週木曜日の午後です。既知の弁膜症、心雑音の方がいらっしゃいましたら、ご紹介ください。
- 2022年6月 心房細動に対するカテーテルアブレーションを開始しました。
- 2021年6月 インペラ(補助循環用ポンプカテーテル)施設に認定されました。
経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)
社会の高齢化が進むにつれ,大動脈弁狭窄症の患者さんが増えてきています.大動脈弁狭窄症はしばらく無症状ですが,ひとたび症状が出現すると,予後が一気に悪くなります.薬物治療には限界があり,治療は弁に対する介入しかありません.今までは,開胸して弁を交換する,大動脈弁置換術が行われてきました.ところが,高齢になると,手術リスクも高く,手術が見送られるケースが非常に多かったのです.カテーテルによる大動脈弁置換術 (TAVI) は,2002年フランスで第1例が施行されて以来,本邦でも2013年保険適応になりました.新橋の本院でも2015年から開始しています.成績は非常に良好で,手術不能例,手術高リスク症例だけでなく,海外では低~中リスクにも行われています.
当院は2023年8月にTAVI施設に認定され,2024年1月からTAVIを施行しております.
インペラ(補助循環用ポンプカテーテル)
インペラは左心室に留置するカテーテルで,左心室から血液をくみ上げ,カテーテルの内腔を通して左心室を出たところ(上行大動脈)に血液を放出させるポンプです.PCPS((経皮的心肺補助装置)では,全身循環は維持できるものの,心臓への負荷を取ることはできません.インペラは左心室の負荷を減らし,かつ,全身循環を維持することが出来るため,心機能の改善にもつながります.インペラ使用例は,全例登録が義務付けられており,適正使用かどうかが監視されています.
当院は救命救急センターであり,重症患者,特に心原性ショックの患者さんが多数搬送されます.既存の治療では救命できなかった患者さんを救うべく,この度インペラの導入に至りました.厳しい施設基準の要件を満たし, 2021年6月にインペラ施設に認定され,同月から使用を開始致しました.千葉県で認定されているのは11施設(2024年2月時点)のみです.
インペラ使用により救命できた,左冠動脈主幹部の急性心筋梗塞の症例をお示しします.左冠動脈主幹部の高度狭窄病変(下図A)に対して,インペラ挿入により速やかに左心室の負荷をとり経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行しました(下図B).左冠動脈主幹部は十分な拡張が得られました(下図C).後日待機的に残存病変にも治療を加え(下図D),無事に退院することが出来ました.
リンク
講座ホームページ https://jikei-cardiology.jp/
機器
循環器内科専用血管撮影室(左)とハイブリッド手術室(右)
左 循環器血管撮影室 右 ハイブリッド手術室
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