現在の新医師臨床研修制度は、日常診療で頻繁に遭遇する病気や病態に適切に対応できる基本的な診療能力(態度、技能、知識)を身につけることを目標としていますが、本学では、早くから初期臨床研修にスーパーローテート方式を採用して、専門領域の技量に偏ることなく、全人的診療能力を備えた医師の育成を進めてきました。
一方、医療の高度化に対する社会のニーズは大きく変貌しており、医育機関である大学病院には、専門医が備えるべき技能を明らかにし、これを担保することが求められています。そのためには、初期臨床研修の到達目標を踏まえた専門医養成システムの確立が不可欠であり、本学では、大学病院としては本邦の他大学に先駆け、平成9年4月から専門修得コース(3年課程)を開設しました。豊富な症例を誇る4附属病院の機能を生かした指導体制を構築するとともに、各科のトレーニングプログラムを整備し、現在に至っています。
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