葛飾医療センター腎臓・高血圧内科は急性期の患者が多く、また他の医療機関を未受診の患者が多い。このため、教科書の類型となる患者群が多く、プライマリケアの手技を修得し、基本的な内科学を身につけるのに適している。しかも病院規模が巨大ではなく、しかし十分な施設と規模を備えている。また科としてのまとまりは巨大病院ではない密接な関係がある。一人当たりの症例数は多く忙しいという部分もあるが、少なくとも初期研修において最も重要な経験症例数という点では満足するレベルを維持している。
各勤務医は水・電解質代謝異常と輸液療法の真の専門家集団であり、腎臓・高血圧内科に限らず、内科学のみならず臨床医学において獲得すべき輸液療法の習得には向いている。この知識は初期研修においては勿論のこと広く臨床医に役に立つ。
また当科は血液浄化部も維持管理しており、血液透析・腹膜透析・血漿交換・血液吸着療法・白血球除去療法など、腎不全のみならず広く血液浄化療法に対応できる。この体外循環の基本的な知識と技術は、腎臓・高血圧内科や内科系各診療科における重症患者の対応には必要な知識と技量であり、当科の研修にて基本的なことは習熟できる。この面では東京の東地区においては代表的かつ中心的な施設の一つとなっている。勿論、腎疾患患者や透析患者のケアについては学会認定施設であり、将来の専門医や指導医を目指す際にも一助となる。
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