1) |
診療内容/教育 |
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1. |
患者数 入院患者数は1日平均20名、外来受診患者数は1日平均60名
腎生検は年間50例。新規透析導入患者は年間60名、そのうち腹膜透析は約10例。
血液透析用シャント手術、腹膜透析用テンコフカテーテル挿入術を年間100例
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2. |
診療疾患 |
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糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、腎硬化症、多発性嚢胞腎、またこれらに起因する急性・慢性腎不全に加えて、糖尿病、肥満、高脂血症、高尿酸血症などの代謝・内分泌系疾患、SLEやRAなどの自己免疫疾患、加齢、薬物などによる二次性腎疾患、さらに電解質異常など多岐にわたる疾患を経験することが出来ます。さらに長期透析患者に代表されるように、慢性腎不全では虚血性心疾患・心不全・閉塞性動脈硬化症などの心血管病および脳血管障害などの合併症をもつ患者が多く、腎障害のみならず、全身の疾患を広く学ぶことができます。
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3. |
診療内容 |
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腎臓固有の疾患のほか、様々な全身性疾患で発生する腎障害、さらに急性腎障害や術後におこる電解質異常に対する輸液療法などに対応します。また加齢も重要な要因で、高齢で複数の臓器障害を合併する腎不全患者も診療対象となります。そのため腎臓を中心として全身の病態を正確に把握し、治療を選択する能力を身に付けることができます。
また、慢性腎疾患には生活習慣病としての側面があり、高齢でADLの低い患者が増加しています。治療には、薬剤の投与だけではなく、患者の生活スタイルや食事の変更、日常生活のサポートも必要です。看護師、臨床工学技士、薬剤師、栄養士、ソーシャルワーカーなどと密接な連携のもとでの患者主体のチーム医療を経験することが可能です。
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2) |
医局行事 |
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1. |
モーニングカンファレンス 毎週水曜日・8時30分
論文抄読、病理カンファレンス、 |
2. |
回診・症例カンファレンス 毎週水曜日・13時30分
病棟、血液浄化部、集中治療室の回診、問題症例検討
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3. |
透析カンファレンス 毎週水曜日・15時30分
血液透析、腹膜透析患者の症例検討
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4. |
腎臓領域・医療連携の会 年2回・春秋 腎臓病領域の地域連携の勉強会
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5. |
腎臓病教室 年4回・土曜日・13時30分
腎臓病の患者・家族・訪問看護師・介護士・看護学生対象の勉強会
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6. |
血液浄化部勉強会 年6回・水曜日・17時30分
腎不全、透析などに関する勉強会
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7. |
三多摩腎生検カンファレンス 年6回・奇数月第4水曜日・19時
杏林大学第一内科との合同カンファレンス、腎生検所見検討会
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3) |
研修終了後について |
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レジデントとしてさらに3年間の研鑽を積んだ後、腎臓・高血圧内科に入局することができます。慈恵の附属4病院で腎臓・高血圧内科領域の専門性の高い診療技術を身につけるとともに、臨床研究や基礎的研究を行うことが可能で、希望者には国内外への留学を推奨しています。また関連病院への派遣を行っており、地域医療の面から需要の多い腎臓・透析専門医として関連病院で活躍することも可能です。
当科の診療は腎臓病治療、透析療法、高血圧治療、高尿酸血症治療と多岐にわたっており、多くの医局員は腎臓専門医、透析専門医、高血圧専門医、認定痛風医などの資格を取得しています。
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4) |
診療部長から一言 |
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腎臓・高血圧内科の初期研修では、専門領域にとらわれず、総合的に内科医としての知識と技能を養い患者さんを診て治療を行うことをトレーニングします。また、どの診療科に進む際にも必要な電解質補正や輸液療法、腎障害時の抗生剤投与について実践で学ぶことができます。
同時に、患者、家族のほか、院内コメディカル、院外の在宅支援のスタッフとの勉強会などに参加する機会を提供し、患者さん主体のチーム医療を実践できる機会を提供します。
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