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泌尿器科
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■第三病院初期臨床研修医募集要項募集案内
診療部・科
泌尿器科
カリキュラム指導医
山崎 春城
カリキュラム副指導医
御厨 裕治
カリキュラムの概略
泌尿器科の研修は、研修2年目の選択科として、1ヶ月、2ヶ月、あるいは4ヶ月の期間で行われる。研修は、泌尿器科外来および泌尿器科病棟の診療現場で実施され、指導医のもと泌尿器科医療チームの中で効果的な研修が行われる。泌尿器科専門医は勿論のこと、将来、一般医となるたに必要な基本的な知識・手技、診療能力を習得する。
泌尿器科初期臨床研修到達目標(1ヵ月)
1. 一般目標 (GIO)
  泌尿器科学の専門性を理解した上で、泌尿器科の最も基本的な診断アプローチや手技を理解し、一部を実践できるようにする。
2. 行動目標 (SBO)
 
1) 泌尿器科学的診察を正確に手順よく行うことができる。
2) 形成外科的対象疾患を理解する。
3) 各種尿路系カテーテルをあげ、その特徴や適応を説明できる。
4) 代表的疾患(腎尿路癌、尿路結石、尿路感染症など)の診断・治療を説明できる。
5) 泌尿器科外来患者の問診を行うことができる。
6) 泌尿器科外来処置(膀胱鏡、尿道拡張など)の介助ができる。
7) 泌尿器科画像診断(尿路造影検査、経腹式、経直腸式超音波検査など)を指導医のもと行える。
8) 常男性及び女性への膀胱カテーテル留置が1人でできる。
3. 自らが経験すべき事項
 
1) 問診
2) 泌尿器科一般検査法
採尿法、尿検査(尿沈渣)、尿細胞診、直腸指診、腹部触診、男性性器の診察、 内視鏡検査(膀胱鏡、尿管カテーテル法)、ウロダイナミックス検査(尿流量測定、膀胱内圧測定、尿道内圧測定)
3) 泌尿器科的処置
導尿、尿道拡張、カテーテル留置、膀胱洗浄、腎盂洗浄
4) 泌尿器科疾患の理解
膀胱炎、前立腺炎、尿道炎、亀頭包皮炎、精巣上体炎、尿失禁、腎癌、膀胱癌、 前立腺癌、前立腺肥大症、尿路結石症、包茎、停留精巣、精巣捻転
5) 泌尿器科緊急性疾患の理解
尿閉、無尿、肉眼的血尿、腎疝痛・側腹痛、精巣痛
4. プログラム
 
1) 第1週
(1) 泌尿器科初期研修ガイダンス
(2) 泌尿器科一般検査法の習得。
2) 第2〜4週
(1) 泌尿器科的処置の介助
(2) 泌尿器科疾患の理解
(3) 泌尿器科緊急性疾患の理解と対応
泌尿器科初期臨床研修到達目標(2ヵ月)
1. 一般目標 (GIO)
  将来一般臨床医としてプライマリ・ケアに必要とされる泌尿器科の基礎的知識や手技を理解し、実践できるようにする。
2. 行動目標 (SBO)
 
1) 泌尿器科外来患者の問診、病歴作成を正確に手順よく行うことができる。
2) 腹部診察法 a)腎の触診、b)膀胱・鼠径部の触診、c)腹部の打聴診ができる。
3) 男性性器の診察法 a)外性器の視診、b)前立腺の触診ができる。
4) 骨盤内診察法 a)直腸診、b)膣双手診ができる。
5) 直腸診にて前立腺肥大症、前立腺癌、その他の直腸肛門疾患を鑑別できる。
6) 女性及び男性(特に前立腺肥大症患者)の導尿ができる。
7) 尿路造影検査、尿路CT(MRI)検査、超音波検査などにおける泌尿器科的疾患(尿路奇形、尿路結石、腎腫瘍、尿路上皮腫瘍、前立腺癌、前立腺肥大症など)の異常所見を指摘できる。
8) 前立腺肥大症患者への膀胱カテーテル留置が1人でできる。
3. 自らが経験すべき事項
 
1) 泌尿器科画像診断・RI検査
尿路造影、腹部骨盤部CT・MRI、経腹的・経直腸的超音波検査、全身骨シンチグラム、腎シンチグラム、腎動態シンチグラム(レノグラム)
2) 泌尿器科主要手術の参加
包茎手術、陰嚢水腫根治術、精巣固定術、前立腺針生検術、経尿道的切除術(TURP)、経尿道的尿管切石(TUL)、根治的腎摘除術、膀胱全摘除術、根治的前立腺全摘除術、回腸導管造設術、経皮的腎瘻造設術(PNS)、腹腔鏡下副腎摘除術
3) 泌尿器科周術期管理
4. プログラム
 
1) 第5〜8週
(1) 泌尿器科手術の見学と参加
(2) 泌尿器科周術期管理の理解と対応
(3) 当直勤務の経験
泌尿器科初期臨床研修到達目標(4ヵ月)
1. 一般目標 (GIO)
  泌尿器科診断や治療学を体系的に理解するとともに、特殊検査や処置が提供できるようその手技を身につけ、泌尿器科的専門医療をチーム医療の中で自立的に提供できるようにする。
2. 行動目標 (SBO)
 
1) 尿路、男性生殖器の解剖・生理が説明できる。
2) 下部尿路内視鏡検査がおおむね一人で行える。
3) 尿路造影、経腹式・経直腸的超音波検査の適応を決定し、かつ一人で実施できる。
4) 指導医のもと尿道の拡張、膀胱穿刺、各種尿管カテーテル挿入ができる。
5) 各種カテーテル(チーマン、ネラトン、3孔カテーテル)を用いて膀胱カテーテル留置が一人でできる。
6) 外来にて病歴聴取、一般的診察を一人で行い検査・治療計画を立てることができる。
7) 外来にて腹痛患者、血尿患者、排尿障害患者について初期鑑別診断し、これらの患者の診療を指導医と協同して実践することができる。
8) 指導医のもと外来小手術の術者ができる(陰茎包皮背面切開術、環状切除術、精管結紮術、前立腺針生検)
9) 泌尿器科入院患者の術前術後管理が理解でき、チーム医療の中でこれが実践できる
(1) 一般検査の検討、合併症の検討、輸液
(2) 尿路感染症対策
(3) 尿路(各種カテーテル)の管理
10) 外来主治医と相談し、泌尿器科入院患者の診療計画、周術期患者管理計画を立てることができる。
11) 症例カンファレンスにおいて症例提示し、問題点が討議できる。
3. 自らが経験すべき事項
 
1) 泌尿器科疾患の理解
神経因性膀胱、急性腎不全(腎後性腎不全)、膀胱炎、前立腺炎、尿道炎、亀頭包皮炎、精巣上体炎、性感染症(STD)、尖形コンジローム、尿路結石症、腎損傷、膀胱損傷、尿道損傷、尿道狭窄、腎癌、膀胱癌、前立腺癌、前立腺肥大症、精巣腫瘍、陰茎癌、嚢胞腎、重複腎尿管、生殖腺分化異常、男性不妊症、原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫、尿失禁、夜尿症、停留精巣、精巣捻転、陰嚢水腫
2) 全身性疾患と関係する泌尿器科疾患の理解
腎後性腎不全、無尿、尿閉、急性腹症、神経因性膀胱、副腎腫瘍(高血圧)
3) 泌尿器科外来検査・処置の実施
静脈性尿路造影(IVP、DIP)、逆行性尿道・膀胱造影(RUCG)、逆行性腎盂撮影(RP)、経腹式超音波検査(腎、膀胱)、経直腸式前立腺超音波検査(TRUS)、尿道拡張、膀胱カテーテル留置(膀胱洗浄)、尿道膀胱鏡検査、尿管カテーテリスムス、腎瘻交換(腎盂洗浄)
4) 泌尿器科手術の助手
陰嚢水腫根治術、精索水腫根治術、精巣固定術、経尿道的切除術(TURP)、 内尿道切開術、膀胱載石術、経尿道的尿管切石(TUL)、単純腎摘除術、根治的腎摘除術、腎尿管全摘除術、膀胱全摘除術、被膜下前立腺摘除術、根治的前立腺全摘除術、尿管皮膚瘻造設術、回腸導管造設術、回腸新膀胱造設術、経皮的腎瘻造設術(PNS)、腹腔鏡下副腎摘除術、腹腔鏡下腎摘除術
5) 泌尿器科疾患の救急処置
尿路結石仙痛発作、精巣捻転、尿閉、無尿、急性腎不全
4. プログラム
 
1) 第9〜12週
(1) 泌尿器科疾患の理解
(2) 全身性疾患と関係する泌尿器科疾患の理解
(3) 泌尿器科外来研修
1: 病歴聴取と泌尿器科一般診察を行う。
2: 各種導尿処置を行う。
3: 下部尿路内視鏡検査を指導医とともに実施する。
(4) 泌尿器科病棟研修
1: 泌尿器科主要手術の助手
2: 病棟管理におけるチーム医療への参加
(5) 泌尿器科疾患の救急処置
尿路結石仙痛発作、尿閉、腎不全への対応
2) 第13〜16週
(1) 病棟にて泌尿器科チーム医療の一員として術前、術後管理を実践する。
(2) 指導医のもと、外来小手術の術者を経験する。
(3) カンファレンスで1人で症例提示をし、スタッフとともに問題点を討議する。
(4) 外来にて病歴聴取、一般的診察を1人で行う。
(5) 泌尿器科疾患の救急処置
尿路結石仙痛発作、尿閉、腎不全への対応

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